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EF58

写真: EF58

写真: EF58の引く荷物列車 写真: 2017_0312_140119 EF58

EF58型機関車です。45年前(1975年ごろ)に撮影した写真です。
EF58型機関車は昭和21年〜23年にかけて一旦31両がつくられた後、一旦製造が中断され
設計を大改良したのち昭和27年から製造が再開されて、昭和33年までに総数172両造られた旅客列車用の機関車です。
この頃の大型の機関車は貨物用と旅客用に分けられていました。まだモーターのパワーが限られていましたので、貨物用はスピードより牽引力重視のギヤ比、旅客用はスピード優先のギヤ比になっているほか、客車列車は蒸気機関車が引っ張るのが日本のシステムなので、蒸気機関車がつくる蒸気をホースで引っ張って暖房するしくみになっていましたので、旅客用の電気機関車は電気機関車のくせに、電気で湯を沸かして暖房用の蒸気を作るボイラーや水タンクを積んでいました。

車体はスマートですが、足回りや電装品は戦前からの旧型機関車のシステムを踏襲しています。旧型機関車は連結器がそのまま台車につながっており、さらに台車同志も連結器でつながっています。大きな牽引力は車体を介さずに伝わる構造になっていて、車体はそのうえに乗っかっているだけ、という構造です。車体もそれなりの強度は持っていて重さもありますが、けん引力を伝える、という面ではサボっていました。

この機関車を最後にその後は新性能電気機関車に移行します。
新性能機関車では車体も牽引力を伝える骨組みになることを考慮してガッチリ造られており,連結器、台車はそれぞれ車体に取り付いて車体に力が伝わるように変わりました。
これで車体も構造物としての仕事をするようになり、無駄のない軽量な設計ができるようになりました。

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